手作りリップクリームの材料には欠かせない「ワックス」の種類と使い分けです。リップ基材のワックスの種類はたくさんありますが、ここでは代表的なものだけ紹介します。各ワックスの性質を知り、用途にあったワックス選びが出来ると楽しみも増えます。
蜜蝋、ビーワックスとも呼ばれるとおり、ハチの巣から採れる天然のロウ成分です。お肌を柔らかくし保湿効果が期待される。黄色の花粉・フラボノイド・プロポリスを含み殺菌効果もある。
《融点(溶ける温度)》 … 約65〜68℃
《鹸化値(NaOH/KOH)》 … 68/95
《色/香り》 … 黄色/穏やかな甘い香り
《大きさ》 … 約5〜10mmの粒状
《割合》 … (ワックス:オイル)
1:4固め(リップチューブにむく)
1:5普通(チューブ/ジャーにむく)
季節によりワックスの量を加減
* 黄色の方が白色より若干柔らかく出来上がる
薬品を使用せず水に湿らせながら日光にさらして脱色、脱臭、精製されたサラシミツロウです。精製度が高いので敏感肌の方にお勧めです。
《融点(溶ける温度)》 … 約65〜68℃
《鹸化値(NaOH/KOH)》 … 68/95
《色/香り》 … 白色/ワックスの香り
《大きさ》 … 約5〜10mmの粒状
《割合》 … (ワックス:オイル)
1:4固め(リップチューブにむく)
1:5普通(チューブ/ジャーにむく)
* 黄色の方が白色より若干柔らかく出来上がる
リップや軟膏に光沢をだし固さをだすので、スティック状のリップ等にむいている。 トウダイグサより抽出された天然植物性ワックスです。
《融点(溶ける温度)》 … 約70〜73℃
《鹸化値(NaOH/KOH)》 … 36/50
《色/香り》 … 薄黄色/ 微
《大きさ》 … 約3〜5mmの粒状
《割合》 … (ワックス:オイル)
1:4固め(リップチューブにむく)
1:5普通(リップチューブ/ジャーにむく)
キャンデリラワックス同様、リップクリームや口紅などに固さとツヤを与え使われます。固さがある為、スティック状のリップ等にむいている。カルナウバヤシから採れる最も固い植物ワックスです。
《融点(溶ける温度)》 … 約80〜88℃
《鹸化値(NaOH/KOH)》 …58/80
《色/香り》 … 黄橙色/微
《大きさ》 … 約3〜5mmの球状
《割合》 … (ワックス:オイル)
1:4固め(リップチューブにむく)
1:5〜6普通(リップチューブ/ジャーにむく)
最初から材料が混ぜてあるので、このまま溶かして固めるだけで使えるリップクリームのベースです。お好みでオイルや香りを足すこともできます。
《油溶成分(オイル、有効成分)型に流す場合》 ……約20%まで
《油溶成分(オイル、有効成分)ジャーに流す場合》 …約20〜30%
《精油・フレグランスオイル》 …1%まで(推奨10gに1滴)
《構成成分》 …密蝋、シアバター、ココアバター、アボカドバター、ホホバオイル、スイートアーモンドオイル、キャスターオイル、メドウフォームシードオイル、月見草オイル、ローズヒップオイル、アロエオイル、ニームオイル、トコフェロール、ローズマリーエキス
それぞれのワックスの融点(溶ける温度)は、蜜蝋が約60℃、キャンデリラワックス約75℃、カルナウバワックス約85℃などと温度差があります。これらのワックスを組み合わせることでリップの口当たりや使用感、口紅においては色の持ち方が変わってきます。リップクリームのワックスは、ミツロウだけでも十分良いと思います。
商品内容や保管・使用上の注意は、あらかじめ商品詳細ページにてご確認ください。