Ayurveda(アーユルヴェーダ)は、サンスクリット語のAyus(生命、人生)という言葉とVeda(科学、知識)という2つの言葉からできています。それは生命科学とも言われています。
アーユルヴェーダの定義
アーユルヴェーダとは有益な人生と無益な人生、幸福な人生と不幸な人生、人生にとって有益なことと無益なこと、人生の長さ、人生そのものが説かれるもののことをいう。〈チャラカサンヒター 総論編第1章41節〉
〈幸福な人生〉-個人の立場からの考え
・肉体的にも精神的にも病気ではない人
・見た目、精神的、体力的にも若々しくいる人
・能力にふさわしい勇気と名誉と精力と大胆さを持っている人
・知識、学問、感覚器官と感覚器官の対象と(精神・肉体)力をもってい生活している人
・富と楽しみがあり、何で思いのままに行動できる自由がある人
〈有益な人生〉-社会的立場からの考え
・高齢者をいたわり、あらゆる生命の幸福を望む人
・他人の所有物を欲しがらることなく、常にいろいろな布施をおこなう人
・平和を重んじ、真実を語る人
・ものごとをよく調べてから行動する軽率でない人
・人生の3つの目的*を互いに矛盾無せず追求する人
・愛欲、怒り、妬み、慢心、おごりの感情を制御する人
・人生に対する生と死の知識を持ち、心の平静を求める人
・記憶力と思慮に長けた人
*3つの目的:(ダルマ)義務・使命/
(アルタ)富・財産/(カーマ)望み・愛情
《アーユルヴェーダの目的》
このアーユルヴェーダの古典書に書かれているように、病気を治す、健康増進という内容をはるかに超えた「心と身体が健康で幸せな人生を送るための知恵」がアーユルヴェーダなのです。
アーユルヴェーダは五千年以上の歴史を持つ古代インドから伝わる伝承医学で、世界保健機構(WHO)により世界三大伝承医学の一つとしても認められています。
インドやスリランカを中心に、現代社会の医療や癒しの分野にもアーユルヴェーダは生き続け、人々の健康と長く幸福な人生を守り続けています。近年、ヨーガ人気とともにアメリカやヨーロッパ諸国、日本においても、その有用性に益々の期待が寄せられています。
アーユルヴェーダは、健康に良い食材や成分にだけ頼るのではなく、「食事」「生活習慣」「薬草(ハーブ・スパイス)」これら全てを個人の特性に合わせて取り入れることで不調を改善したり、健康増進を目指したりします。また、肉体だけではなく精神のバランスも健全に保つようにする、偏りのない言わば全方位健康法です。
例えばこれら全てがアーユルヴェーダに含まれます。
・食事と消化力(食事の内容と時間、量など)
・体質にあったハーブやスパイス
・生活習慣(生活のリズムを一定に保つことや善い行いの実践など)
・五感から入ってくるものの制御
(強すぎる光や大き過ぎる音、汚いものを避ける/ 美しいもの・音楽・香りに触れるなど)
・毎日の体のお手入れ(絹での乾布摩擦や口・鼻・耳のオイルケアなど)
・浄化法(浣腸法や催吐法)
・オイルマッサージ
これらのことを個々の体質に合わせて行うことで、不調を改善したり、またアンチエイジングをサポートしたりすることが期待できます。
オレンジフラワーでは、西洋ハーブやアロマ、クレイの手作りレシピを数多く紹介してきましたが、このすばらしいアーユルヴェーダの知恵を取り入れ、今までのものに融合し、さらにパワーアップした独自の手作りレシピにしていきたいと考えています。