クリーム基材の種類はたくさんありますが、ここでは代表的なものだけ紹介します。乳化剤は、水とオイルを混ぜあわせ簡単にきれいな安定したクリーム作る事ができる界面活性剤となります。クリーム状になる乳化ワックス、液体の乳化剤があります。乳化剤ではないもので固めの油脂(バター)をうまく使ったクリーム状のものもここで紹介します。
水とオイルを混ぜクリームやローションを作る乳化ワックスです。安定したクリームを簡単に作ることができます。
・原材料…ヤシ油、パーム核油など
・成分……セチルアルコール、ポリソルベート60
・使用量…2〜5%
・例)オイル15g:WAX3g:水30g
水とオイルを混ぜクリームやローションを作る乳化ワックスです。オリーブオイルの脂肪酸からできていて比較的刺激が低いタイプのものです。オリーブオイルがあわない方は、お使いになれません。
・原材料…オリーブ
・成分……セテアリルオリベイト、ソルビタン
・使用量…3〜8%
・例)オイル15g:WAX3g:水30〜35g
大豆油を製造する際の副産物のペースト状のレシチンと、油分を抽出し乾燥したレシチンパウダーです。両方とも水素添加されていないもので、乳化剤と合わせて使うことでローションとクリームの乳化を安定をたすけクリームやローションを作ることができます。単独使用ではしっかりしたクリームにはなりません。
・原材料…大豆
・成分……リン脂質など
・使用量…1〜3%(パウダー)/3〜5%(ペースト)
熱を使わずに油分〜10%を乳化することができるインスタントワックスです。熱に弱い有効成分を入る時に最適です。ヒマワリの種子から得られる脂肪酸と高分子ゲル(ジェル基剤)からなり、仕上がりがジェルのように軽いものとなります。そのため、他の成分との相性はジェルの性質も考慮します。
・原材料…ヒマワリ他
・成分……ヒマワリワックス、ポリアクリル酸ナトリウム
・使用量…5〜10%
常温で液体の脂肪油と常温で固まっている脂肪を混ぜ合わせることで、クリームのような仕上がりにすることができます。乳化剤を使わずにできますが、季節や使用環境によって配合の割合が変わってきます。
・原材料…各動植物
・成分……種類による
・使用量…100%の使用可能
* 植物の有効成分を抽出したオイルを使うこともできます。
クリーム、乳液が簡単お手軽に作れるクリームベース素材です。既に有効成分も入っていますが、ご自分にあわせて必要な有効成分や香りを足してオリジナルクリームができます。初めからクリーム状になっていますので熱を使わずに混ぜるだけです。
《配合量》
・油溶性成分(オイル、有効成分)………約5%まで
・水溶性成分(芳香蒸留水、有効成分)…約10%まで
・精油・フレグランスオイル………………1%まで(推奨20gに1〜2滴)
・使用量…100%での使用可能
* 水溶性成分は入れすぎると柔らかくなりすぎますので、使用範囲内であわせて下さい。
パームオイルからとれる脂肪酸のひとつで、石鹸を固くするのに使われる他、乳化剤と合わせて使うことでローションとクリームの乳化を安定させ柔らかな肌触りにすることができる。
・原材料…パーム油
・成分……ステアリン酸(脂肪酸)
・使用量…2〜5%
ヤシ油、パーム核油からとれる脂肪酸のひとつで、手作りでは主に石鹸を固くするのに使われます。
・原材料…シ油、パーム核油
・成分……ミリスチン酸(脂肪酸)
・使用量…2〜5%
乳液やミルクローションを作るときに安定させるために入れることがある基剤です。乳化剤の使用量を減らすことができます。クリームに少量入れるとのびがよいテクスチャーになります。他の素材との相性は、ジェルのページを参考にいて下さい。
・乳化安定としての使用量…0.1〜0.5%
* クリーム基剤ではありませんが、乳化を助けるとして記載しています。
アルコールを使わずに、水に溶けない精油やオイルを簡単に乳化させる液体乳化剤です。ココナッツオイル由来の非イオン性界面活性剤で、ポリソルベート80より親水性が強く水分の多い物に使われます。
・使用量…2〜10%
・割合…ポリソルベート20:油分 = 1:1〜2
・使用例…精油の化粧水、アロマバス、ルームスプレーなど
* 液体乳化剤ですので、クリーム状にはなりません。
アルコールを使わずに、オイルの中へ水分を乳化させる液体乳化剤です。原料は、植物由来の非イオン性界面活性剤となっており、ポリソルベート20より親油性が強く油分の多い物に使われます。
・使用量…オイルの量に対し〜50%まで
・使用例…洗い流せるクレンジングオイル、ボディオイル、バスオイルなど
* 液体乳化剤ですので、クリーム状にはなりません。
商品内容や保管・使用上の注意は、あらかじめ商品詳細ページにてご確認ください。